どこの模試を受けるか?各予備校の模試を紹介!
「正しい勉強の仕方」第23弾です。
今回は何を教えてくれるのかな?
今回は「各予備校の模試の詳細」を紹介します。
- 各予備校の模試を紹介
- どんな特色か知ろう
- 難易度を知ろう
- 母数(信頼性)を知ろう
模試
違う点の説明
受験生は受けることが必須と言える模試ですが、様々な予備校が開催しております。
大手のみになりますが、今回はそれぞれの模試の特色を紹介していきましょう。
特色って?
模試の難易度や、母数の多さなどです。
模試の難易度って、何か違うの?
同じ『マーク模試』『記述式模試』だとしても、予備校によってその難しさは違います。
そうなの!?
それって正しい結果が出るのかしら?
自分が問題が難しいと感じる場合は、周りの受験生も同じく問題を難しいと感じるのが普通です。
全体の中での自分の位置は、そんなに変わりませんから、結果は信頼できます。
『大学別模試』も?
『大学別模試』は基本的に、予備校ごとで難易度は違いません。
その大学の試験レベルに合わせて問題を作りますからね。
私が現役の2003年時には、とある予備校があまりに簡単すぎる『東大模試』を開催して、全体の点数が上がり過ぎたこともありましたけど(笑)。
ダメじゃん・・・
母数の多さは?どんな違いになるの?
実際に本番に受験する生徒が、全員模試を受けるとは限りません。
そのため模試を受ける生徒が多いと、その時の模試の結果は受験本番の結果に近くなる、ということです。
なるほど!
模試の母数が多ければ多いほど、自分の成績が正確に判断できます。
なので模試の受験者数も、自分が受ける模試を選ぶ上で、大事な要素になりますね。
それでは、それぞれの予備校による特色を、説明していきましょう。
河合塾
概要
まずはこちらの画像をご覧ください。
河合塾公式HPより引用
うわ!すごいぎっしりのスケジュールだね!
河合塾の、2019年の上半期の模試スケジュールです。
前回教えてもらった、『記述式模試』『マーク模試』『大学別模試』が、ちゃんと載ってるわ
基本的に模試の日程は被らないように組まれていますが、国公立(前期)は受験できるのがそもそも1つのため、『大学別模試』は同じ日付で開催されます。
あ!ホントだ!同じ日に大学の模試が入ってる
ドッキングって何?
どれ?
なんか、○から線が引かれてるの
それは前回のブログで説明した、『マーク模試』と『記述式模試』の成績を合わせて、志望校判定の精度を上げるシステムです。
『記述式模試』だけでなく、『大学別模試』とも成績を合わせられるようですね。
一目瞭然で、分かりやすくていいね
他にも、『論文模試』で小論文の試験にも対応しているのが、面白いですね。
難易度
さてこの河合塾の模試ですが、『マーク模試』と『記述式模試』は一般的な難易度になっています。
一般的?
数ある大手予備校の模試の中で、ちょうど中間くらいの難易度です。
私が知る限り、昔っからずっと中間に位置しています。
じゃあ、難しすぎる問題や簡単すぎる問題も出ないの?
いえ、そういった問題も含めて、全体で中間くらいの難易度になっています。
毎回毎回、中間の難易度にするのは、むしろ大変だろうなと思うくらいです。
絶妙なプロの技が光るわね!
母数
問題が平均的だからか、受験者も一番多い模試です。
最難関の大学が志望校の受験生と、他の予備校に通っている人以外は、大体受験すると言っても過言ではないでしょう。
そんなに模試を受ける人が多いんだ!
何十万人といますよ!
その分、偏差値や志望校判定も、信頼できるものになりますね。
- 中間の難易度
- 母数は1位2位を争う
- 一番信頼できる
- 業界最大手の一角
駿台
概要
今度はこちらの画像をご覧ください。
駿台予備校公式HPより引用
うわー!こっちもすごいスケジュール!
『大学別模試』の方が多いのね
あ、さっきと同じ、ドッキング判定があるよ!
ホントだ。・・・あら?『駿台模試』と『駿台・ベネッセ模試』があるわ?
ん?なんだろ、コレ。何の違いがあるの?
これは駿台予備校が単独で開催する模試か、駿台予備校とベネッセが共同で開催する模試かの違いです。
駿台単独で行う模試の方が難しく、ベネッセと共同で行う模試は簡単になっております。
『全国判定模試』っていうのは?
これは『駿台全国模試』よりも簡単になっておりますが、ベネッセとの共催模試よりは難しいです。
不等号で表すと
『駿台全国模試』>『駿台全国判定模試』>『駿台・ベネッセ模試』
となります。
色々な難易度を用意して、色々な受験生に対応しているんだね!
難易度
『駿台全国模試』はトップクラスに難しい模試です。
そうなの?どれくらい?
私は他の模試だと偏差値70が当たり前でしたが、『駿台全国模試』では偏差値を60前後だった覚えがあります。
そ、そんなに!?
それでも早稲田の政治経済学部はA判定だったはずです。
「偏差値60でかよ!」とツッコんだ思い出がありますから。
みんな、点数を取れないってことね
全体で偏差値が10は下がると思ってもらっていいでしょう。
それでも、落ち込む必要はありません。
なにせ、みんなできないんですから。
母数
それほど難しいからか、河合塾のようにたくさんの受験者はいません。
もちろん、予備校が最大手の一つなので、少なくもありません。
受験する意味あるのかな・・・?
意味はありますよ。
難しい問題にぶち当たって、悪い成績で落ち込んで、自分に鞭を打つことができます!
マゾすぎない・・・?
私の同級生で東大に合格していった彼は、自分の腕試しにあえて難しい『駿台全国模試』を受けてましたね。
やっぱりマゾじゃない・・・
東大合格した私の友人を紹介しましたが、前回のブログで言ったように、最難関の大学を受験する人には『大学別模試』があります。
駿台に限ったことではありませんが、『大学別模試』を受ける人にとって『全国記述模試』を受ける必要は、ほとんどありません。
駿台模試の場合は難しいので受ける価値が全くないとは言いませんが、それでもその時間があれば、『大学別模試』を色々な予備校で受験した方が価値的ですね。
- 一番難しい
- 母数はそこそこ
- 業界最大手の一角
東進ハイスクール
概要
続いて、こちらの画像をどうそ。
枠の中をスクロールで見ていくタイプだったので、一覧の画像ではありません。
東進ハイスクール公式HPより引用
ちょうど『大学別模試』のところだね
他の模試と何か違うところがあるの?
東進は成績帳票が返ってくるのが速いので有名です。
成績結果と判定のこと?
そうです。
業界最速の中5日で返ってくるのを売りにしています。
早くていいことあるの?
復習が早くできます。
問題と向き合った感触が自分の中に残っているうちに復習した方が、間違いなく身に付きます。
あんまり間隔空くと、受けたことも忘れちゃうよね!
それはあんただけよ
そして成績が返ってくるのが早ければ早いほど、受け取った時の自分の学力とその成績結果の変化幅が小さいということになります。
当てにしやすいですね。
メリットしかないじゃん!
他には『相対評価』と『絶対評価』の2つの分析も売りにしています。
以前は『絶対評価』だけの判定基準を売りにしていたので、特に説明はいいでしょう。
それと、ユニークな模試があるのも特徴です。
東大と京大の『大学別模試』を、センター試験が終わった直後の受験一ヶ月前にも行います。
そんな直前にやるんだ
高校一年生と二年生向けに、東大の受験日に『東大入試同日体験受験』という模試を開催するのも面白いですね。
発想がユニークね
私が受験生の時から、何か面白いことをやっているというのが、東進ハイスクールでした。
実体験
ここだけの話、私が現役の時の2003年は、まだそんなに知名度がない予備校でした。
そうなの?めっちゃ有名な予備校じゃん!
まだ林先生が「今でしょ」でブレイクする前でしたからね
そうなんだ!
当時の予備校と言えば河合・駿台・代ゼミの三本柱で、東進ハイスクールは衛星授業を頑張っている予備校でした。
東大を浪人した友達が東進ハイスクールに通い出した時には、受験仲間で「なんで!?」と驚いたほどです。
実際に『東大模試』も、東進ハイスクール開催の模試だけ、全体の受験者が少なかったですし。
そ、そんな感じだったんだ・・・
とは言え彼は東大に1浪で合格しましたし、東進ハイスクールは2018年度の東大現役合格実績で日本一になってます。
2020年は「東進史上最高実績を更新!現役合格802名」と大々的に打ち出しています。
素晴らしい躍進ね!
難易度
東進ハイスクールは、模試の難易度が年間を通して常に一定であることを、売りにしています。
一定ってどういうこと?
春に開催される模試も、秋に開催される模試も、常に入試レベルで作られているということです。
他の予備校は、高校三年生の学習進度を考えて、春の模試を簡単に作り、秋の模試は難しく作ると言われています。
そうなんだ!
知らなかった!
そう言われているだけなので、鵜呑みにしないでくださいね。
いずれにしろ、東進ハイスクールは常に入試レベルなので、他人に関わらず自分の成長具合だけを判断することができますね。
説明したように、他の予備校の模試が難易度を変えていくので一概には言えませんが、東進ハイスクールは河合塾と同じくらいの、平均的な難易度と思ってもらって大丈夫です。
母数
母数は正直、そんなに多くはないようです。
というのも、東進ハイスクールは現役生に力を入れているからです。
上で紹介した東大合格実績も、現役生に限った話です。
どういうこと?
浪人生が他の予備校の模試に流れることが多いということです。
浪人生が近年は減ってきているとはいえ、それでもかなりの数を占めます。
そうなるとどうしても、模試の母数が少なくなってしまいます。
上で説明されたせっかくのメリットも・・・
母数が少ないと信頼性がなくなっちゃうよね
先ほど模試の成績帳票の返却が早いのがメリットと言いました。
ですがそれも、母数が少ないからこそできること、とも言えます。
言われてみれば・・・
例えば河合塾の模試は、返却が2~4ヶ月ほどかかります。
そんなにかかるの!?
長く感じますよね。
でも仮に、河合塾の模試の母数が東進ハイスクールの10倍いる、と考えればどうですか。
中5日の10倍で、中50日だと考えれば、三か月くらいになりますね。
そう言われると納得
大雑把な計算なので、一概には言えませんけどね。
ところで先ほどの話の現役生に力を入れていることですが、証左として紹介したい模試があるんです。
なになに?
東進ハイスクールが行っている、高校生が無料で受験できる模試の、『全国統一高校生テスト』です(四谷大塚と共催)。
無料ってすごいね!
いつからやってるの?
小学生向けの無料テストを2007年に始めたのをきっかけに、高校生向けは2012年には始めています。
これをきっかけに、模試の受験者が増えるといいですね。
- 難易度が一定(中間レベル)
- 母数は少ない
- ユニークな試みを行う
代ゼミ
概要
こちらの画像をどうぞ。
代々木ゼミナール公式HPより引用
なんかスッキリしてるね
他の予備校に比べたら、模試が少ないの?
私が現役の2003年時には河合塾と駿台に並び、業界の三本柱を担っていた代ゼミですが、模試に関しては残念ながら近年は力が落ちてきています。
『記述式模試』も、全国規模のを年に1回しか行いません。
あれ?他は3~4回なんだっけ?
前回のブログで説明したのをよく覚えてましたね。
回数が多くて良いというわけではないのですが、自分の成長度合いを確認するのに、年に1回ではどうしようもありません。
他の予備校の模試を絶対に受けなくちゃならないわね
そうなると、そもそも代ゼミの模試を受ける人も少なくなってしまいます。
さらにその年1回の模試の、開催場所が少ないことも、悩みどころです。
難易度
簡単です。
アッサリしてる!
まぁ河合塾と同じ、平均レベルの難易度と言った方が良いかも知れません。
どっちよ
平均よりの、簡単な部類と思ってください。
母数
先ほど説明したように、開催回数や開催場所のデメリットから、受験者数はそんなに多くありません。
そうなると、ますます受ける人が減ってくるんじゃないの?
とはいっても、東進ハイスクールの模試と同じくらいの母数、との情報も入ってきてます。
それってすごいの?
さすがは元三本柱ですね!
- 簡単よりの中間レベル
- 母数は少ない
- 過去の業界最大手の一角
ベネッセ
概要
では、画像を。
ベネッセ公式HPより引用
お!ドッキングあるね!
あら?『大学別模試』がない?
え?・・・本当だ!
良いとこに気付きましたね。
ベネッセは現役生対象の模試を行っており、『マーク模試』と『記述式模試』しかありません。
割り切ってるわね!
現役生対象って言うと?
ベネッセの模試は一般受験が不可能なのです。
そのため、学校として団体で申し込むしかありません。
すると、必然的に現役生しか受験できませんよね。
じゃあ、浪人生はいないのね
駿台予備校と共催の『ベネッセ・駿台模試』だけは、浪人生も受験できます。
あ、さっき駿台予備校の説明で出てきた!
難易度
簡単です。
これまたズバッと言うね
学校で受験するために、受験生じゃないのに模試を受ける人もいます。
そういう人に合わせた難易度だからか、全国的な模試の中で一番簡単になっています。
言われてみれば、そういうものよね
なので、最難関大学を受験する人でなくても、一番受ける意味がない模試かもしれません。
母数
学校単位で受験するので規模が大きくなります。
河合塾に並んで、何十万もの数になります。
すごいじゃん!
それだけいたら、正確な偏差値になりそう!
何度も言っていますが、偏差値は受験者のレベルによって変わります。
- 受験生じゃないのに試験を受ける高校生
- 受験できない浪人生
- 問題が簡単すぎて受験しない受験生
これらの条件から、全く当てにならない結果になると言っても過言ではないでしょう。
言い切るね!
正直、私が現役の受験生の時は、この模試の存在すら知りませんでした。
- 簡単
- 現役生が中心だが母数は多い
- 当てにならない
Z会
概要
では画像をどうぞ。
Z会公式HPより引用
なにこれ?
模試が4つしかないわ
よく見たら2種類だけじゃん
それも、東大と京大だけ!
そうです。
『マーク模試』や『記述式模試』を行わずに『大学別模試』一本。
それも、東大と京大に特化した、Z会です。
Z会って?
他の予備校と違い、通信教育がメインになっています。
進研ゼミみたいな?
さきほど説明した、ベネッセの運営する進研ゼミですか。
たしかに近いものがありますが、Z会は難関大専門の通信講座なのが特徴です。
最近は標準コースもあるようですけどね。
模試の説明でなくなるので、ここら辺にしておきましょう。
東大・京大の受験生であれば、全員Z会の模試を受けると言ってもよいほどのシェアを持っているので、紹介させていただきました。
そうなの!?
上であげた画像にも書いてあります。
合格した人の中で、この模試を受けた人が東大は91%で、京大は82%だと。
なにそれ、すごい!
過去35年間でも、東大に80527人合格しており、東大の合格者数ではNo1を誇ります。
普通の模試とは違いますが、せっかくですので紹介させていただきました。
- 東大や京大を受験するなら必須
まとめ
- 各予備校の模試を紹介
- どんな特色か知ろう
- 難易度を知ろう
- 母数(信頼性)を知ろう
「各予備校の模試の詳細」についてお分かりいただけたでしょうか?
よく分かったよ!
情報が多すぎて、整理するのが大変だわ!
前回と今回のブログを参考に、自分に適した模試を受験するようにしてください。
受験生の時間は、貴重ですから!
よーし!効率よく模試を受けるぞ!
あら。あんたにしては珍しく、やる気じゃない
空いた時間でマンガを読むために、頑張るんだ!
そんなこったろうと思ったわ・・・
以上
「どこの模試を受けるか?各予備校の模試を紹介!」でした♪